牡馬 |
牡馬(おうま、おすうま、ぼば、おま)とは、オスの馬のこと。
雄馬(おすうま、おうま)とも言う。
メスの馬を表す対義語対義語として、牡馬に対しては牝馬(めうま、めすうま、ひんば、めま)、雄馬に対しては雌馬(めすうま、めうま)がある。
さまざまな種牡馬
種牡馬とは
競走馬を生産するために種付けをする牡馬。種馬になれるのは競争成績がきわめて優秀か、血統が高く評価されたごく一部のエリート。しかも種牡馬になってからの競争も熾烈で、産駒の成績がふるわなければ即お役ご免だ。一方、人気種牡馬は年間200頭を越す種付けをこなす。
輸入種牡馬
外国から 日本に輸入された種牡馬。生産者だけでなく、日本中央競馬会、日本軽種馬協会などによって輸入される種牡馬もいる。
内国産種牡馬
日本で生産されて種牡馬となった馬。かつては輸入種牡馬の成績が圧倒的に優勢だったため、内国産馬を保護する目的で内国産種牡馬の産駒だけが出走できるレースが設けられていた。
新種牡馬
その年、産駒を始めて出走させる種牡馬。また、その年に初めて種付けする種牡馬を初供用という。
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種牡馬のランキング |
サイアーランキングは種牡馬評価のものさし
サイアーとは父、すなわち種牡馬のこと。その年に産駒が獲得した収得賞金額がもっとも多かった種牡馬をリーディングサイアーという。
ブルードメア・サイアー
母の父にあたる種牡馬のこと。リーディングサイアーになるような種牡馬は、母の父としても多大な影響力を発揮することが多い。種牡馬として一世を風靡したサンデーサイレンスは2002年に亡くなったが、これからも母の父としても絶大な影響力を発揮するだろう。
リーディングサイアー・ランキング
種牡馬を産駒の収得賞金順にランキングしたもの。中央競馬ではリーディングサイアー・ランキング、ファーストクロップ・リーディングサイアー(新種牡馬)などを公表している。
ファーストシーズンサイアーランキング
その種牡馬の最初の産駒世代をファーストクロップという。その初世代の成績を対象としたランキングで、種牡馬としての将来性を左右する。 |
牝馬 |
牝馬(ひんば)とはメスの馬の事である。オスの馬のことは牡馬(ぼば)という。
繁殖牝馬
種牡馬と交配して競走馬を産む牝馬を繁殖牝馬、もしくは肌馬という。競走成績が秀逸な牝馬は、繁殖牝馬としての期待も高いが、血統のいい牝馬はレース経験がなくても繁殖牝馬となることが多い。不受胎(妊娠しない)、流産、死産などのリスクもあり、1頭の牝馬が送り出す競走馬の数はかぎられている。そのため、牝馬の母としての能力は、固体ではなく牝系として評価されている。
ファミリーで評価
血統を見るとき、父系では父親、つまり種牡馬が重視される。それに対して牝系では母、祖母、曾祖母ぐらいまでのファミリーで見ることが多い。その理由は、母親の特徴を判断するサンプル(産駒)が非常に少ないからだ。トップクラスの種牡馬は毎年100頭を超える産駒を送り出すため、能力の傾向がつかみやすい。だが、母馬は1年に1頭しか産駒を産めず、繁殖期間も限られている(だいたい5〜15歳ぐらい)。そこで同じ牝系の3代前ぐらいにまで視野を広げ、血統の特性や可能性を探るのである。
兄弟姉妹は同母のみ
競走馬では、同じ母親から生まれた馬同士のみを兄弟姉妹として扱う。父親が同じでも、母親が違う場合は兄弟とはいわない。人気種牡馬は毎年100頭を超える産駒を出すため、それらを兄弟として扱っても意味がないからだ。父母ともに同じ場合を全兄弟、母だけが同じ場合は半兄弟。母が同じで父が兄弟同士の場合を4分の3兄弟ということもある。
近親も母方で見る
母方の血統をたどって、だいたい5親等以内の関係にある馬。叔父・叔母、甥・姪、いとこなどと呼ぶ場合はすべて母系つながりで考える。つまり、近親に活躍活躍馬が多いファミリーは名牝馬ということ。
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